1975 年以来、CDMO 分野のリーダーとして広く認められている Mikart 社は、最先端技術や専門知識を持つ仮想および中規模の製薬企業 / バイオ テクノロジー企業に製剤開発、受託製造、および包装サービスを提供し ています。同社は、処方開発、治験薬供給、薬事業務支援、分析開発サー ビス、cGMP に準拠した治験薬製造および商業製造、包装などの幅広い 業務能力を備えています。 

2018 年、Mikart 社は品質管理システム要件の洗い直しを含むデジタルト ランスフォーメーションイニシアティブに着手しました。目標として、拡 大する顧客基盤の現在および将来のニーズにより的確に対応するため に、現在の FDA 基準や cGMP 基準を満たすか、あるいは超えるように品 質プロセスを最新化することなどを掲げました。

課題：紙ベースの品質プロセスのデジタル化

品質オペレーション担当ディレクターの Brad Bryson 氏によると、Mikart 社がテクノロジーによる解決に期待を寄せていた 業務上の最も大きな課題は、品質プロセスを紙ベースからデジタルに移行することでした。複数のビルが建つ広大なキャン パスに置かれた拠点間で、承認や署名のために文書を「歩いて」回覧するには、時間と人的資本がかかりすぎていました。

さらに、安全性や IT などのトレーニングのサポートも紙ベースであったため、管理上の問題もありました。Bryson 氏によ ると、書類が紛失したり、未決箱に入れて忘れ去られたりすることもあると言います。また、チームが作業を完了しても、 管理者はすぐには把握できませんでした。

ソリューション：文書管理とトレーニング 管理を統合した TrackWise Digital QMS

デジタル基盤の構築を進める経営陣の支持の下、Mikart 社は 苦情管理、文書管理、トレーニング管理を含むコア品質プロ セスのデジタルトランスフォーメーションに向けて、Sparta Systems の ク ラ ウ ド ベ ー ス の 品 質 管 理 ソ リ ュ ー シ ョ ン 「TrackWise Digital eQMS」の導入を決定しました。

Mikart 社全従業員のシステムへのオンボーディングは難なく 完了しました。TrackWise Digital の使いやすいインターフェ イスは重要な選定要因の 1 つでした。Bryson 氏によると、デ ジタルシステムを体験するのは誰もが初めてであったため、 いかに広く受け入れられるかが成功を決定づけることになり そうでした。

導入効果：即時のアクセスと承認、 サイクルタイムの短縮、可視性の向上

TrackWise Digital のクラウドコラボレーション機能 は、Mikart 社の全従業員にとって明らかに成功でした。 「大きな進歩です！」と、Bryson 氏は特に重要文書の 承認やトレーニング完了の大幅な迅速化という面で喜 びを隠しません。

治験文書を拠点から拠点へ、人から人へと回覧して承 認 を 得 る に は、2 ～ 3 日 を 要 す る こ と に な り ま す。 「TrackWise Digital なら、誰とでも瞬時につながること ができます。たとえその人が在宅勤務中であろうと、他 の州で仕事の打ち合わせ中であってもです」と Bryson 氏は語ります。

Bryson 氏は、包装に携わるような大きな部門を例に とって、管理者がトレーニングの完了を常に把握する ことは難しく、基準を満たせなかったり、経営陣の期待 に応えられなかったりすることが多いと説明しまし た。しかし、今では「TrackWise Digital が提供するダッ シュボードやメール通知により、各部署の未完了事項 に対する管理者の可視性が高まりました」と言います。

Bryson 氏によると、TrackWise Digital 導入以前はト レーニング記録の 10% 程度が期限経過または未完了状 態でした。しかし、導入後すぐにスタッフ全員のトレー ニングが順調に進み、未完了トレーニング件数は急減 し、現在では管理者が毎月末に報告する未完了トレー ニング記録の割合は 1% 以下になっています。これは驚 くべき変化です。

TrackWise Digital の文書管理により、治験などの重要 なプロセスのレビューおよび承認サイクルの主な非効 率領域が解決されました。現在では、携帯電話によって アクセスできるセキュアなセントラルリポジトリによ り、従来は 2 ～ 3 日を要することもあった承認プロセ スを 1 日以下で終えることが可能になりました。