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TrackWise Digital®を利 用したグローバルな変革

SGSライフサイエンス: ケーススタディ

SGSライフサイエンス: TrackWise Digitalを利 用したグローバルな変革

SGSライフサイエンス: TrackWise Digital®を利 用したグローバルな変革

検査及び試験を専門とし、世界各地に点在する2,600の事業所を有する業 界有数の企業が、ライフサイエンス部門の世界的な変革をどのように実 現したのでしょうか?それは、Spartaの品質管理システム(QMS)である TrackWise Digitalの強固なプラットフォームを基盤に構築された包括的 なコラボレーションによるものでした。

SGSグループは、スイスのジュネーブに本社を置き、約150年にわたり様 々な業界に対して検査、検証、試験、及び認証サービスを提供してきま した。年間売上65億スイスフラン(68億アメリカドル)の実績と高い顧 客満足度は、94,000人以上の全従業員が一丸となってお客様のことを第 一に考え、最高の品質をあくなく追求する企業文化によって支えられて います。

そして同社のライフサイエンス部門は、収益の約3分の1を占める事業 です。SGSライフサイエンスは、農業、製薬、バイオテクノロジー、食 品・飲料、そして健康と栄養に関するその他の分野に向けて、分析用の ラボラトリーや臨床研究サービスを提供しています。また、これらのサ ービスは前臨床から流通段階に至る製造上の広い範囲において提供され ています。

課題:文書中心のシステムが今日の要求を満たせない 他のライフサイエンス企業と同様に、SGSライフサイエンスの品質に関する環境も、主に紙の文書に頼ったものでした。変更管理プ ロセス、逸脱管理、コンプライアンス要件等のために作成される各種SOP、フォームやレポートなどの間で、部門のオペレーション や品質担当チームが作成、管理、保存していた文書の数は25,000以上に上っていました。

増大する負担 世界にあるSGSライフサイエンスの17の試験用ラボラトリーで管理されている大量の紙ベースの文書が、部門の品質に関する 業務に大きな負担をかけていました。

  • データの転記と検証に莫大な時間がかかる
  • 転記の際に起こりうるエラーが深刻なリスクを引き起こす
  • 大量の紙を利用することはSGSの環境持続へのコミットメントに反するものである
  • 顧客及び規制機関は、デジタルによる臨床記録保持が紙によるシステムよりも望ましいという意見をますます強くしてい る
成長するためのビジョン
  • OneVisionは、これらの問題を解決するためのイニシアチブです。完全なデジタルネットワークに移行することで、SGS は人、システム、ラボラトリーをつなぎ、卓越したビジネスに意識を集中させたいと考えました。この努力が成功するか どうかは、SGSライフサイエンスが目指す以下のような高いゴールの達成を実現できるような、最先端のデジタルプラッ トフォームを導入できるかどうかにかかっていました。
  • 効率性、容量、所要時間、そして顧客サービスの改善に向けた、プロセスやワークフローの最適化と簡素化
  • 紙の使用と保管の必要性をなくすことで、部門が環境に及ぼしている影響を軽減する
  • 社内、そして顧客、サプライヤー、パートナーのネットワークのコミュニケーションを改善するため、ネットワークの知 識とコミュニケーションのプラットフォームを一元化してデジタル化する
SGSライフサイエンスの北米、ヨーロッパ、アジアにおける事業開発戦略、及び分析試験ラボの成長計画をリードするゲーリ ー・チェンバーズ氏は、OneVisionのイニシアチブのローンチを任されました。
  • この取り組みには、ライフサイエンスのラボラトリー機器とSGSのラボラトリー情報管理システム(LIMS)をインターフェ ースで接続することが含まれていました。
  • また、この部門では、電子ラボノートブック(ELN)及びラボラトリー実施システム(LES) を導入して、データ収集の電子 化、自動化させる必要がありました。
  • SGSライフサイエンスは、文書中心だった品質、文書、及びトレーニング管理システム(QMS,DMS,TMS)を 電子化、自動 化されたワークフローと記録へと変革しなければなりませんでした。
選定開始
チェンバーズ氏とライフサイエンスの専門家、品質業務のプロとビジネスリーダーからなる30名のチームは、製品デモの 確認、そしてソリューションの詳細を学ぶワークショップ及び、選考に残った上位QMSベンダーからの機能に関するアセ スメントに参加することから始めました。
「品質に関する紙ベースの記録をすべて取り除きたいと考えました。しかし、品質に関する国別、そしてグローバルでの 全品質イベントの完全な追跡と可視化を可能にするのは、また容易ではありませんでした」とチェンバーズ氏は述べてい ます。
「品質イベント、監査、SOP、品質関連文書、そして従業員のトレー ニング受講記録を管理するためには、効率的で電子化されたワークフ ローに対応できるようなデジタルQMSが必要でした。適切な製品があ れば、ライフサイエンスのネットワーク全体を通じた標準化と一元化 を促進できるはずです」
ソリューション:TRACKWISE DIGITALを使った包括的なビジョン
ライフサイエンス業界における高度な専門性と、TrackWise Digitalという強力なSalesforceプラットフォームを併せ持つ Sparta Systemsは、チェンバーズ氏とSGSライフサイエンスチームに強い印象を与えました。TrackWise Digitalを使用する ことに決めた理由は、次のような数々の要素によるものだ、とチェンバーズ氏は述べています。
  • 国、地域、グローバルのレベルで文書を容易に見つけることができる、直感的なユーザーインターフェースとナビゲー トが容易なダッシュボード 
  • SGSが希望する指標でダッシュボードを構築できる機能など、他社ソリューションよりも優れたカスタマーサポート 
  • グローバルなシステムを17サイトに渡って導入するために重要となる、明確に定義されたプロセス
  • 傾向レポートを含む強力なレポートオプション
  • 品質、苦情、文書、トレーニング、サプライヤー品質及びCAPAの管理を可能にする総合的なモジュール一式 
  • SGSのように約400もの顧客監査や、重要な保健規制当局による毎年の査察を執り行う企業にとって大きな効率化につ ながる、監査回答を直接提出できる包括的な監査管理機能
  • 規制関連機関やSGSパートナーの多くを含むライフサイエンス業界での高い評判と使用率
  • OneVisionのLIMS、ELN及びLESシステムの基盤に適した強固なプラットフォーム
TrackWise Digital Quick Start
SGSはOneVisionの稼働に厳しいスケジュールを設定していたため、チェンバーズ氏はSpartaにQMSのカスタマイズを10% 未満に抑えたい、と述べました。

「ソフトウェア製品のカスタマイズにはかなりの時間とコスト がかかるのが常なので、それはどうしても避けたいと思いまし た。TrackWise Digitalは、間違いなくクラス最高かつ追加設定な しのオプションだったのです」

チェンバーズ氏は、迅速なデプロイを可能にするために、スケジュールと方式が事前設定されたパッケージ化デプロイ提供 のSparta Quality Management QuickStartを選びました。さらに、SGSはICH、GMP及びGLPの規制やガイダンスを迅速か つ確実に遵守するために、Spartaの長年にわたる業界経験を通じて選定されたベストプラクティスをもとにしたテンプレー トやワークフローが事前設定されているSpartaのQuality Process Acceleratorsを実装しました。

挑戦的なロードマップ
Spartaは、チェンバーズ氏とSGSライフサイエンスチーム とともに、彼らの挑戦的なロードマップの達成に取り組み ました。

「Spartaと明確な期待を共有し働くこと、そして彼らとの 連携によって達成できたことを誇りに思っています」とチ ェンバーズ氏は述べています。

TrackWise Digitalのテストとデプロイは、2019年の3月に SGSのシカゴにあるラボサイトでQMSが3ヶ月以内に稼働 開始になった時点から始まりました。TrackWise Digitalは その後2019年の末までに、7カ国、11以上のサイトで展開 導入され、残りのサイトでは2020年中にデプロイが予定さ れています。

SGSは、全サイトへのQMS導入終了後に、TrackWise Digital DMSとTMSのモジュールの試験運用を終了する予 定です。同社は、関連文書の一括アップロードとこれらの モジュールのグローバル導入を2021年の初期に完了させま す。「その時点で、当社は25,000枚以上の紙のフォームと SOPを削除したことになるでしょう。これは重要であり、 複製、転記、その他の人の手によるエラーをなくしていく ための第一歩となるでしょう。この変化は、まさに「初回 を正しく行う」という文化を当社が実践する規範となるも のです」とチェンバーズ氏は述べています。

「このスケジュールは、TrackWise Digitalのようなクラウ ドベースのSaaSがあったからこそ可能でした。この種のデ ジタルシステムは、益々エンタープライズベストプラクテ ィスになりつつあります」と同氏は述べています。